Hyakusho Blog

若すぎたあの頃について

従兄弟が大学生活を謳歌していて、とても羨ましい。
どこどこに旅行に行ったとか、だれだれと遊びに行ったとか。

こないだは成人式の前撮りをしたとの話を聞き、思わず「おれ、成人式があったとき、どうしてたっけ」と考えてしまった。

 

 

快楽とは

 

僕は大学受験で一浪しているので、19歳の時に大学へ入学した。

当時の自分は、浪人生にはよくある「大学生嫌い」の大学生だった。

 

どこもかしこも見渡す限りキラキラと眩しい身なり
四方八方から差し出されるサークル勧誘のチラシ
初めて目の当たりにした「大学生のノリ」
落単だの留年だの低レベルすぎる会話

 

そのすべてが、
もともと大学生嫌いだった当時の僕を「大学生アレルギー体質」へと重症化させた。

 

その結果、サークルや部活には入らず
入学当初は気を遣っていた服はほとんどUNIQLOへと変わっていき
人付き合いも悪くなり、そして何より、ひねくれた。

 

 

そんな中、なんの気なしにとっていた倫理学の授業で「快楽主義」という言葉を知った。

 

快楽主義とは「快楽=幸福」と解釈し、これを産出する行為を善とする考え方だ。

好きだったサッカーもやらず、自分の身なりもどうでもよくなり、友人と遊ぶことに楽しみを見出せなかった時にふと思った。

 

 

今のオレにとって快楽とは何か?幸福とは何か?と。

 

 

 

欲求とは

 

当時、数少ない信頼していた友人と、「自己破壊」と「マズローの欲求五段階説」の話になった。
これがまた何でそんな話になったのかを説明するには小一時間かかるのだが(笑)

 

「マズローの欲求五段階説」というのは、

人間の欲求は5段階のピラミッド構造になっていて
低い欲求から順に現れ、それがある程度満たされると、次の段階の欲求が現れる。

 

 

それを繰り返し、承認欲求までもを満たすことができても、人間は自分に最も適していることをしていない限り、すぐに新しい欲求が生まれてしまう。
これは、自分の持つ能力を最大限に発揮できる「何者」かにならなければならない、という欲求。すなわち「自己実現の欲求」である。

マズローは、人間は自己実現に向かって欲求を満たすことを繰り返し、成長していくものだと言っている。

 

 

さて、友人と盛り上がったのは「マズロー間違ってね?」という話。

 

 

「いやいや!自己実現までいったら、次は自己破壊っしょ!!!」

「ピラミッドの上を目指すのはやめて、むしろ下っていくっしょ!!!」

 

今思えば、何て若者らしい考えなのだろうと、懐かしい気持ちになる。

 

 

 

実験

 

やっぱこういうところが、ひねくれてるんだろうな、と思うけど
当時の自分は、こんな興味を抱いてしまった。

 

「ピラミッドの底辺ってどんな感じなんやろ」

 

そう思ってから行動は早くて。

 

 

まずは承認欲求から。

そもそも承認欲求はなかったが、かすかに残るものを、髪の毛を全て刈り取ることによって完全に排除した。
自分がイケてるなんて誰からも思われてないんだ、ということを鏡の前の自分に言い聞かせた。

 

 

次は社会的欲求なのだが、これまた、そもそも当時、自分が社会に必要な人間だという気持ちは毛頭なくて。むしろ社会不適合者の自覚すらあったので、その欲求はそもそもなかった。

 

 

次に、バックパックにシュラフと必要最小限のものを詰め込んで、伊豆半島に出かけた。

 

1日目は海沿いにあった道の駅のベンチで

 

 

2日目は耐えきれず、道の駅のトイレの中で

 

 

3月の突き刺さるような寒さに凍えながら、

さらに、

いろいろな物音に怯えながら(こういう時って音に敏感になるんですよね、自分が誰かに襲われる妄想とか、野生動物に囲まれる妄想とかしてしまう)

こうしてシュラフに包まることで、安全の欲求は満たされない状況となった。

 

 

そして最後は、生理的欲求。

ほとんど食事をとらなかったのはもちろん、そんな状況で寝られるわけがないので、
食事と睡眠はそこそこキツイ状態まで追い込まれた。

 

 

 

 

危険な快楽

 

「これはもう無理だ」

 

そう思い立って、道の駅の近くにある、温泉付きのホテル(素泊まり)に駆け込んだ。

 

 

「とりあえず食べ物……

 

そこで見つけたのがホテルの自販機にあった、カップラーメン(160円)だった。
お湯が出てくるタイプのやつ。

 

「あったけぇ……ありがてぇ……

 

 

さらに横の自販機にはお酒が売られていた。

 

購入したのはもちろん、スーパードライ135ml缶(180円)

 

 

「キンッキンに冷えてやがる!!!!」

 

まさにリアルカイジである。

 

 

笑われても仕方ないが

このときに得られた快楽は、今まで感じたものとは比べものにならない、間違いなく、最高だった。

 

 

 

快楽とは

 

家に帰って今回行った「実験」について、冷静に振り返った。

 

今のオレにとっての快楽は、幸福は

 

・生活レベルを下げること

・お金を使わないこと

 

から生まれるのではないか、と。

 

そして、こういう生き方が合っているのは、田舎暮らしではないか、と。

 

 

パソコンで調べてみると、実際に田舎でそういった暮らしをする人々はたくさんいることを知った。

 

「ヒッピー」

「エコヴィレッジ」

「ナチュラリスト」

「サステナビリティ」

「オフグリッド」

という言葉を初めて知った。

 

そのどれもが、衝撃的で、刺激的だった。

 

 

 

 

つづく。